紅月 ~scarlet moon~
ここは、セーラームーンの2次創作小説(駄文)と語りがメインのブログです。
推奨CP まもうさ
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セラムン2次駄文 中編
前世でのエンディミオンとセレニティの出会いの駄文です。
カセットコレクションを聴いて妄想で考えたものです。
カセットコレクションの出逢うシーンまでを書いています。
前編後編となっています。
どうでもいいですが、タイトルが思い浮かばず、こんな悲しい結果に・・・。
前編はエンディミオンとクンツァイトのみです。
出逢い 前編
カセットコレクションを聴いて妄想で考えたものです。
カセットコレクションの出逢うシーンまでを書いています。
前編後編となっています。
どうでもいいですが、タイトルが思い浮かばず、こんな悲しい結果に・・・。
前編はエンディミオンとクンツァイトのみです。
出逢い 前編
「おめでとうございます、エンディミオン様」
「おめでとうございます」
「ありがとう」
エンディミオンはこの広い広間の中、皆に祝いの言葉をかけられても、
物足りなさといえばいいのか、漠然と足りないという気持ちを胸の奥底に持っていた。
「国中が祝ってくれているのにか?
四天王の皆も一緒に祝ってくれているのにか?」
自分に問うてみても答えは出ない。
「マスター?」
「ああ、クンツァイト。」
どこか遠い場所を眺めていた彼を心配したのか、
クンツァイトがそばに寄って来た。
「久しぶりにお会いしたマスターは以前よりもご成長されていますね」
エンディミオンは苦笑した。
「ああ……そう願いたいな。だが、たかが三月だろう?」
「三月は長いですよ、マスター」
エンディミオンはまたどこか遠い場所を思い浮かべた。
「そうだな。………ちょっと外の空気を吸いに行かないか?」
「はい。お供しますよ」
二人は傍によって来る人々に断りをし、バルコニーへでる。
夜空には満天の星と満月が雲に隠されること無くあった。
満月の光がエンディミオンを包む。
まるで月が彼の生まれた日を祝うように。
「なぁ、クンツァイト」
「はい」
「…………。」
エンディミオンは言いにくそうに、クンツァイトを見た。
「なんです?マスター」
「………プレゼントが欲しい……のだが」
「おや、めずらしい。マスターはいつも
『プレゼントなんて…。こうして祝いの言葉をもらえるだけで良い』
とおっしゃって、何も受け取りませんのに」
クンツァイトが笑いながら言う。それにつられて彼も笑う。
「それで、
『受け取って下さい。それが礼儀というものです』
と言って渡してきただろう?」
「そうですよ?しかし、今回のプレゼントはお気に召さなかったのですか?」
彼は目を細めてエンディミオンを見た。
「いや、お前たちが祝ってくれて。贈り物も貰って。嬉しかった」
クンツァイトはふっと笑った。
「では、四天王としてのプレゼントは差し上げたので、
私からのプレゼントにしましょう。
何が。いえ、何をすれば良いのですか、マスター」
物を望まぬ彼が欲しいと思うものは限られてくる。
そう分かった上での質問だった。
「このパーティーを抜け出したい。そして……朝まで自由に行動したい」
満月を眺める姿に、クンツァイトは変わったと思ってしまう。
三月前ならば、この言葉を彼は言わなかったはずだ。
「………わかりました」
「ありがとう、クンツァイト!」
「お一人になりたいのですか?」
護衛を付けたいというのが本心だが。
「……危ないことはしない。森に行きたいだけだ。」
森。エンディミオンが小さい時からのお気に入りの場所。
獣もでる森だが、マスターの腕前なら危険はない……と思いたい。
しかし、危険ではないという保障はない。
「頼む」
エンディミオンは頭を下げた。
一人になりたいという願いは叶うことがほとんど無い。
それが王族として生まれた自分としての当たり前と知ってはいたが、
今日は一人になりたかった。
彼はエンディミオンに見つめられ、ため息をついた。
「………。わかりました。そんな目で見ないで下さい」
「ありがとう!」
エンディミオンは先ほどまで見せていた笑顔とは較べられないほどの微笑を浮かべた。
クンツァイトは彼を見送り、他の四天王たちとごまかしを始めた。
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