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紅月 ~scarlet moon~

ここは、セーラームーンの2次創作小説(駄文)と語りがメインのブログです。 推奨CP まもうさ
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セラムン2次駄文 アニメ Act1

セーラームーンアニメを2次小説(駄文)にしてみました。
メインは衛です。

アニメと漫画をミックスさせてますが、管理人の妄想が入ってますので、イメージを壊したくないという方は読まないことをお勧めします。

セーラームーン Act1







 


 



 

「・・・・・・お願い・・・・・・」

霧の中から声がする。

「待ってくれ!君は誰なんだ!」

必死で声を出すも、応えてはくれない。

「俺は、俺は誰なんだ!本当に地場衛なのか!」

「・・・・・・お願い・・・・・・」

「待って!」

「銀水晶を・・・」

「!」

声を出そうとしたその時、いつものように目が覚めた。 


ACT1 


いつものように目覚めた朝。何も変わらない毎日。それなのに。

「なぜだ。今日は何か・・・」

夢の彼女がいつもより鮮明に見えた。

彼自身気づかないうちに胸に手をあてていた。

「何か起ころうとしているのか・・・・・・」

机の上には広告が一枚あった。

「あそこに、幻の銀水晶が・・・?」 


ピピピピピピピピ 


アラーム音が思考を止める。

今日の授業は1限から。そろそろ準備をしなければ間に合わない。

コーヒーを淹れ朝食を食べ、先ほどの夢を思い出しながらも家を出る準備をし始める。

コーヒーカップを流しに置き、鍵を手に部屋を出た。

久しく感じていなかった感覚に、ほんの少しの期待をこめて大学へと向かった。 


☆☆☆


「おはよう~、地場」

「おはよう、元基」

基礎演習のクラスに入ると、いつも最前列の指定席に座る衛に顔見知りが声をかけてくる。

「地場さ、今日までの課題出来たか?」

「ああ、少し時間は掛かったけど何とかなったよ」

だんだんと人が集まり始めると衛のそばにも人がやってくる。

「おはよぅ!」

「おはよう」

「おはよ~」

挨拶を交わし、わいもない会話が始まる。

「なあ、地場。合コンさ~、行かないか?なぁ?」

「今日だろう?ちょっと無理だな。悪い」

「あ~。地場が来たら絶対女の子がたくさん来るのにぃ~」

衛は苦笑した。

「俺は餌扱いか?」

「え!?いやぁ、違うって、なあ元基!」

焦って言う友人に元基はあいまいに笑う。

「そうだな・・・。まあ、そういう事にしておこう」

「まあ、いいけど。あんまり飲み過ぎないようにな」

「おう!」

何気ない会話。

いつもどおり始まる授業。

それでも、衛には予感していた。

今日何かあると。 




大学の授業が終わり、家に戻るもすぐに家を出た。

今日はまだ行った事の無い宝石店を見るつもりだった。

目的はただ一つ。幻の銀水晶の手がかりを探すこと。

といっても、今日は下見の予定だが。

「すごいな・・・」

衛は少しため息をついてしまう。少し離れているが、目的の店― ジュエリーOSA・P ―はセールをしているようだ。そのため、人の多さは予想より多い。

「やはり、昨日来るべきだったな」

ため息混じりに言うも、時間は戻らない。

店の近くまで行くと、制服を着た女の子がうなだれながら出てきた。

妙に親近感を感じてしまう。彼女も人の多さに出てきたのだろうか。

そこまで考え、今日は様子見にしようと店の前まで歩く。

「もう少し、勉強しとけばな~」

「?」

少し意識は彼女に向くも、衛の両目は店を見ていた。

「うぅ。え~い!まっさつぅ!!」

彼女は手にしていた紙を丸めて投げた。 


ぽて。 


頭に何かがふってきた。正直に言えば、かなり驚いた。

「痛いじゃないか、おだんご頭」

彼は、先ほどの女の子の投げつけた紙を広げていく。深い意味など無かった。

ただ、何か確かめようと思っただけだった。

「!あ、ごめんなさ・・・」

「・・・30点?」

くしゃくしゃに丸められたテストの答案(英語だ)は大きく30点と書かれていた。

「ああ!」

「もっと勉強しろ、おだんご頭。」

先ほどの彼女の言葉を聞いていたのか、彼はそう言った。

「よ、よけーなお世話よ!」

彼女は顔を赤らめて衛の手からテスト用紙を取る。

「べーっだ!」

ついでに、ひとにらみもして、髪を左右に揺らしながら歩いていった。

「何だってのよ、まったくも~」

彼女の言葉を彼はもう聞いていなかった。

「変なヤツ」

彼女の言葉を借りれば、変なヤツと呼ばれた彼は宝石店をじっと見ていた。

サングラスをはずし、自分に確認をとるように、呟いた。

「ここにならあるかも、な。幻の銀水晶の手掛かりが」

しかし、客が多い。探るにしても、また明日以降になりそうだ。 



☆☆☆
 

夕方。日が落ちてくるのを感じ、衛は手にあった本を置き、部屋の電気をつけた。

「まただ。この感覚」

今朝感じていた、胸騒ぎ。

今も。否、今のほうがよりいっそう感じている。

「・・・・・・!」

何か聞こえた・・・?懐かしい声が聞こえたような。

ふと、何かが思いだせる気がしたが

「ま、また・・・だ。あ、頭が・・・」

頭にひどい痛みが襲う。

「ぅうう」

衛は床に座り込んでしまう。額の汗がその痛みを表していた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

そう叫ぶと、気を失ってしまい床に倒れこんだ。

しかし、何事も無かったように彼は立った。懐に手を入れ取り出したのは赤い薔薇。

それを高く掲げた。

手にしていた薔薇はシルクハットに変わり、彼が着ていた服はタキシードとマントに変わっていた。顔にマスクをつけ、彼の表情は見えない。

「急がなくては・・・!」

彼は窓から飛び出した。体は窓枠を蹴った勢いいのまま跳び上がる。

人のなせる業ではなかった。

「急がなくては・・・!」

彼はもう一度呟くとビルの屋上をけりまた跳び上がった。

向かう先は今日見てきたジュエリーショップ。

彼は焦っていた。

遠い遠い昔。確かに記憶にあったはずの声だと思うのに、ひどく曖昧になってしまった声。それが聞こえた気がする。記憶の片隅にかすかに覚えている声が!

今まではただ、夜の街で幻の銀水晶を探していただけだった。

しかし、今日は違う。

「あそこか!」

ちょうど窓が開いていた。そこに降り立つと、店の中が見えた。

店の中には倒れた人々、化け物。そして女の子がいた。

「――――愛と正義のセーラー服美少女戦士セーラームーン!」

セーラームーン?

「セーラームーン?聞いたこともないわ!そんなモノ!」

自分も聞いた覚えの無い名前だった。

確かに感じたはずの感覚もひどく曖昧になってしまった。

感じる限りでは幻の銀水晶もないようだ。

「さあ、目覚めよ、我が大いなる支配者にエナジーをささげし奴隷どもよ!」

化け物の声に応えて、倒れた人々が立ち上げる。

彼はどうしようか悩んだ。戦士というからには彼女がこの化け物を倒すのかも知れない。

下手に出て行って自分を見られるのは得策ではない。

「わあぁ、なによ、あんたたち~」

「きゃぁ!」

彼女は必死に女の、少女の攻撃を避ける。

まずい。彼女は戦いに慣れていない。

「嫌、何これ血がでてるぅ」

化け物は人々に彼女を囲ませていく。

彼はいつの間にか薔薇を手にしていた。

「きゃああぁぁぁぁぁ!!」

彼女の悲鳴に手にしていた薔薇を投げた。 


ッシュ! 


風を切って床に刺さった薔薇は化け物の手を彼女の手前で止めた。

「誰だ!」

化け物がこちらに首だけで向いた。

「私はタキシード仮面。泣いているばかりでは何も解決しないぞ、セーラームーン」

化け物の注意を引いたものの彼女は泣き始めてしまう。

「あぁぁぁぁん」

「うう!ちょ、超音波か!」

彼女の鳴き声に反応して超音波が出ているのか、人々は倒れ、化け物も動きを止めている。

彼もまた、両手で耳を押さえていた。

彼女が泣き止むと、超音波は止まったが、まだ耳鳴りがしていた。

何か彼女が言っているようだが、彼には聞き取れない。

少したち、聞こえたのは彼女の強い声だった。

「――――ムーンティアラーアクション!!」

彼女が光を帯びたティアラを投げた。

化け物はその光に当たった瞬間、砂となって消えていく。

「うそぉ・・・」

彼女は驚いて立っていた。

自分のしたことが未だに理解できていない様子だ。

「見事だ、セーラームーン。今夜のこと覚えておこう」

彼女になぜ、そんなことを言ったのか自分でも不思議だったが、彼女の視線を感じながらも、窓から跳びだす。 

不思議といつもと違う気分であることに気づく。

いつもは。いつもなら幻の銀水晶の手掛かりを掴めずに帰る夜は苛立ちや焦り、不安。多くの感情が混ざった気分なのに。 

部屋へ来ると、タキシード仮面は懐から薔薇を取り出して横へ振るう。

いつもなら、倒れるはずの体は立ったままだった。 


「?!」 

一瞬。一瞬で衛は今夜の事、今までの事を思い出していた。

「そうか・・・。そうだったのか・・・・・・」

衛は事故の後遺症で偏頭痛持ちであった。

月に何度か起こる頭痛の正体が今はっきりとわかった。 

「俺が・・・・・・タキシード仮面だったのか・・・」






2話へ




アニメの無印と漫画の1話を混ぜてみました。
1話をそのまま書こうと思ったのですが、失敗してこの形になりました。
アニメはうさぎが主人公ですが、ここでは衛が主人公の予定です。

感想などいただけると嬉しいです。

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